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Cute Movies

バーバー

監督:ジョエル・コーエン

1949年、アメリカ・北カリフォルニア。妻の弟が経営する床屋で働く中年男エド。
代わり映えのしない毎日と、妻の浮気になんとなくストレスを募らせていく毎日。
髪型をかえるように、チョットだけ人生も変われたら・・・と思う。

ある日、見知らぬ客からドライクリーニングの新規ビジネスの誘いを持ちかけられ、妻の不倫相手を脅迫して開業資金を捻出。
計画はうまくいっているようにみえたが、このチョットした恐喝から事態は思いも寄らぬ方向へ・・・・・。

モノクロ映像と主人公エドの淡々とした独白で、物語は進行していく。
どんな場面でも、エドの独白は変わりなく淡々として、くわえ煙草のクールな表情も変わらない。
床屋のシケたオヤジなはずだが、ビリー・ボブ・ソーントンの色男ぶりに、
「このオヤジ何かやってくれそうだ」
とつい期待しながら見てしまうのは私だけではないはずだ。

第二次世界大戦後まもない世界最強の国アメリカの、豊かで安定した時代背景。
デパート・カツラ・ドライクリーニングが、新しくて画期的だったのはとても興味深い。

けれど、人はどんな時代にも自分の人生に不満を持っていて、ホンの少しのキッカケで現状を脱出できたらどんなにいいだろう・・・と思ってしまうもの。
この映画の時代から現在までの50年。
新しくて画期的だったものが、 誰でも当たり前に享受できる“豊かな”国に成長したけれど・・・・・。

コーエン兄弟監督作品は、「ビッグ・リボウスキ」が面白かったけれど、またひとつコーエン兄弟お気に入り作品が増えてうれしいと思う作品だった。
ビリー・ボブ・ソーントンは、「アルマゲドン」(98)「狂っちゃいないぜ」(99)「バンディッツ」(01)他、出演作が多い。
また、今夏上映予定の「チョコレート」にも出演。
主役のハル・ベリーが今年のアカデミー賞で、黒人女性としてはじめて主演女優賞を受賞した作品でもある、注目の映画。

ビリー・ボブ、必見。

text by...  ris

2002/05/20